11月のテーマ「渓流の秋」 コメント掲載しました 

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この渓流は奈良井川の上流に位置する白川です。皆さんはこの一枚のどこに心を置き、短歌を作るでしょうか?川の流れ、数枚の落ち葉、岩肌の色、水の中の世界、水面の光、風景を観ている自分、誰と見ているのか、ここにそよぐ風、照らす太陽、落ち葉が元々いた樹々、せせらぎの音。いろんなテーマが隠れている一枚です。楽しんで何首でも作ってみて下さい。

皆さんの短歌作品

①くるくると神秘の空気に包まれて君と空まで上っていける

作者:二木紀美子さん 長野県塩尻市

七音コメント:この写真が無かったら、くるくると回るのは、木から舞い落ちる木の葉かな?ととらえそうですが、この写真を軸にすると、水中の葉っぱや小さな木の実が、川の流れでくるくるしながら、水中から見上げた空に向かって、くるくるの勢いで上っていく気持ちを感じます。しかも一人じゃない!ってところがまた、良いですね。最後を「いける」にしたことで、ワクワク感、嬉しい気持ち、を表現できていて、読み手までもがなんだか嬉しい気持ちになってしまう作品ですね!

②甘えてる寝そべる夫の背にもたれ添い寝ならぬが昼寝の誘導

作者:ピーちゃんさん 長野県塩尻市

七音コメント:岩の葉っぱをご夫婦に見立てて作っているのが面白いですね。声をかけるのではなく、さり気なく背にもたれることでお昼寝に誘導できてしまう仲の良さと、長年一緒に暮らしてきたからこその、自然と呼吸が合う感じが伝わってきて、夫婦の穏やかな微笑ましい時間がとても素敵な短歌ですね。そんな二人を読者は、ほっこりした気持ちで想像できて、まったり感が楽しめます。仲良しで良いなぁ。

③勇気だせ飛び出す一歩踏み出せぬ後ろで見守る友がいるぞや

作者:ピーちゃんさん 長野県塩尻市

七音コメント:茶色の大きな葉っぱが飛び込もうとしているのを、後ろの2枚の葉っぱ達が見守っている、応援している、という設定で作ってくれましたが、そんな風に眺めると本当に葉っぱ達に人格まで感じるような短歌ですね。でも写真がなくても、何かに挑戦しようとしている場面の短歌として、見守ってくれている友達や周りの誰かが居ることに、勇気をもらえる作品です。君の勇気、頑張りは、ちゃんと見ている誰かがいるよ!大丈夫、きっと上手くいく!そんな応援の作品でもありますね。

④陽当りを 好むみんなは 判らない 日陰に立てば 魚が見える

作者:竹の子さん   長野県塩尻市

七音コメント:華やかなモノ、誰もが注目するモノ、話題のモノ、人はそっちに意識が行きがちですが、目立たないモノ、まだその魅力を知られていないモノ、一人で静かに居るからこそ見つけられるモノ、そんな違う視点から見つけられるモノがあるよ!僕はそれを見つけたよ!そんなフフフな気持ちが感じられる短歌ですね。こんな「僕だけが知っている世界」みたいな作品、良いですね、私、好きです。

⑤息こらし 君を探して 覗き込む 思わせぶりに 見え隠れして

作者:竹の子さん   長野県塩尻市

七音コメント:岩上から茶色の落ち葉がそっと水中をのぞき込む絵本のような世界観が良いですね。思わせぶりに見え隠れ、、、に、ちょっと気づいて欲しいんだけどな、って気持ちも感じられて、そんなお茶目な様子が落ち葉から妄想される可愛らしい作品ですね。可愛がっている子犬や猫なんかで想像しながらこの短歌を鑑賞すると、また違う描写が生まれてきますね。

⑥泡淡く砕けてゆけど白の渓好きと告げずに秋のこころと

作者:のりたけさん  愛知県清須市

七音コメント:川の流れに砕けて消えゆく泡たちに、恋心を重ねている作品でしょうか、切なさが伝わってきます。川の流れは終わることなく、色んなものを流していきます。「白」と「砕けてゆけど」から、砕けてしまったとしても濁ることなく、汚れなき真っ直ぐな想いのままである純粋さを感じます。「秋のこころ」は読み手によって色々と変わりそうですが、そこがまた、各々に楽しめる作品になっていて素敵な終わらせ方ですね。

⑦ぱらぱらと水面が光る川べりは質問のない記者会見場

作者:逆井誠さん   愛知県日進市

七音コメント:そうきたか!と思いました。水面の光を、記者会見のカメラのフラッシュに見立てて作品を作るなんて、なかなか思いつかないです。「質問のない記者会見」を想像すると、コメントできずに固まっている対象者や、謝罪で深々と頭を下げている対象者を、無言でパシャパシャと撮影する新聞記者さんの群れを想像してしまい、どんな会見なんだろう?とあれこれ想像してしまいました。独特な世界観が面白いです。

⑧川底で土に岩の上で風にどちらになってもいいよと紅葉

作者:川村聡子さん  長野県松本市

七音コメント:どっちの生き方でも私は受け入れるし、きっとどっちも幸せよね!みたいな、ゆったりとした心を感じられて、その柔らかな生き様が素敵だな、って思いました。どう生きよう?どっちの道を選んだら後悔しないだろうか?そんなことばかり考えがちな世の中ですが、こんな心の余裕を持てたらいいな、って想いを、「川底の土になるか」「風に吹かれて旅に出るか」の選択肢で表現しているところが、とってもイイですね!

⑨清らかな 水の流れに身を任せ 石に寄り添い 秋を愉しむ

作者:julyさん    長野県塩尻市

七音コメント:川の流れに身を任せるって、ゆったりしてますが、さらに「清らかな水」なので、より安心して流されていけますね。ずっと同じ場所にいる大きな石に寄り添う時、どんな心で一緒にいるのでしょう?川の中なのに、「寄り添い」の言葉が入ることで温かさを感じる作品ですね。川に流されながら、ゆっくりと秋の風景を楽しむ落ち葉の旅人を想像できる作品です。

⑩陽だまりに 温められた岩肌で 疲れを癒す 枯葉一枚

作者:julyさん    長野県塩尻市

七音コメント:落ち葉ではなく、枯れ葉という言葉にしたことで、人生の疲れを表現することができていますね。一枚の疲れた枯れ葉がたどり着いた大きな岩は、優しく温かく、枯れ葉を受け止めてくれたのでしょう。秋の優しい風景を切り取ったような、温かい作品ですね。

⑪白川や色づくもみじくるくると川すじのはてたれをたずねむ

作者:ほりほりさん  長野県長野市

七音コメント:川に流されながら、誰を訪ねて旅をしているのかしら?と、しめくくることで、ただ流されている旅ではなく、誰かに会いに行こうとしている旅であることに気づかされます。「会いに行く」それだけで、落ち葉に気持ちや意思を感じ、旅人の秋の情景を描いた作品にまとめられています。誰に会いたいのかな?それも読み手の自由に想像できて、さらに楽しむことができる短歌ですね。

⑫時流れ日々の自分を葉にたとえ川底覗く心の奥底

作者:ピーちゃんさん 長野県塩尻市

七音コメント:時の流れが川の流れで表現されているのでしょうか。葉っぱに例えた自分は、覗き込んでいる自分なのか、川底にいるのが自分なのか、それは読み手によって感じ方が変わりそうです。川底にあるものが実はとても怖いもので、それを除く自分が、時の流れと共に変わったな、なんて気持ちを描いているとも取れます。どんな風に読み取るのかに、色んなパターンが生まれますね。作者の心の奥底にあるものは、何だろう。

⑬流れ来た岩にぶつかり川底と友に救われ五十年の日々

作者:ピーちゃんさん 長野県塩尻市

七音コメント:予想してもいなかった岩がぶつかってきたような、突然現れた苦しみ、ハプニングがあったんでしょうね。でもそれを救ってくれたお友達がいたという嬉しさや、感謝の気持ちで、50年という月日を生きてきた、そんな想いを感じます。ぶつかった痛みは、忘れることは無いかもしれませんが、その傷が癒えるまでの日々があるからこそ、今の自分の人間としての深さがあるのだと思います。

⑭行く水の 流れ激しく 止めどなし 想い出眩し 君との二年

作者:竹の子さん   長野県塩尻市

七音コメント:眩しいくらいの想い出がいっぱいあるけれど、激しい流れのようにあっという間だった、という意味か、次から次へと起こる色んなことが、思ったより激しく、止まることなく続いた、という意味か、とらえ方は様々な作品ですね。眩しい想い出になるような素敵なことが、次から次へといっぱいあった濃厚な二年だったね!と読み取りたいな、と思います。そんな濃厚な日々、羨ましいですね!

⑮あの夏日 飛び込み遊び 奈良井川 今は冷水 落ち葉と流れ

作者:竹の子さん   長野県塩尻市

七音コメント:あの夏日、は今年の想い出なのか、遠い過去なのか、はちょっと分かりませんが、夏には飛び込んで遊んだくらいだったのに、今はもう季節が変わり、すっかり冷たい水になってしまったよ、とう風景ですかね。夏の愉しさを懐かしむ気持ちを感じつつも、「今は冷水」が単なる水の情報ではなく、自分の気持ちの比喩として「今は冷たく気持ちが落ち着いてしまったよ」と伝えたいのかな?とも感じ取りました。

⑯音寒し流れる川のアルペジオとなりの床に足しのび入れ

作者:玲生さん    長野県塩尻市

七音コメント:「音寒し」がでもう、気持ちが持っていかれます。さらに川の流れる音を、流れるように音を鳴らしていくアルペジオにたとえるなんて、素敵な表現ですね!「隣の床」はどうとらえようか、ちょっと考えました。これは、隣の川床に足をそっと入れてみて、また新たなアルペジオを楽しもうとしている、と考えてみました。そうすると、川の様々なアルペジオを楽しむ、秋の楽しい川での時間として、情景が浮かんできます。

⑰せせらぎの 響き浮かびし 淡き記憶 母に守られ愛されし日々

作者:竹の子さん   長野県塩尻市

七音コメント:せせらぎの響から、お母さんと一緒に過ごした、愛情たっぷりの時間を思い出している、そんな短歌ですね。人生には、この音を聴くとの想い出が甦る、というものがあります。花火の上がる音や、ひぐらしの鳴き声、フライパンで炒め物をする音、色々な音に思い出があると思います。作者のせせらぎからの想い出は、お母さんと一緒に川で遊んだ想い出だったのでしょうか。優しく温かい作品ですね。

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